202405 葵祭:上賀茂神社で観覧、千円の拝観席はこんなところ

散歩

昨年は4年ぶりに開催となった葵祭を下鴨神社の糺の森で見学したのですが、もう少し近くで見たかったので、今年は上賀茂神社の有料観覧席に行ってみました。
こちらの行列は、皆さん馬やかごから降りて歩いて参道を通られますので、当然、斎王代もおよよから降りて歩かれます。
おさらいですが、「葵祭」は、京都三大祭の一つです。
通常は5月15日の開催、今年は水曜日の平日開催です。

・京都三大祭:5月15日に開催の「葵祭:路頭の儀」、7月に開催の「祇園祭」、10月22日に開催の「時代祭」
・京都三大奇祭:4月第2日曜日開催の「今宮やすらい祭」、10月22日開催の「鞍馬の火祭」、10月開催の「太秦の牛祭」。牛祭は最近開催されていない。

見学場所取り

上賀茂神社:一ノ鳥居と二ノ鳥居の間の参道横の西側芝生エリア(境内芝生参道拝観席)

一ノ鳥居から二ノ鳥居方面をとった写真。参道の両側に拝観席が並んでいる。

参道拝観席の受付は12時受付開始と赤い番傘の所に表示がありました。ちなみに一人千円ですので、御所や下鴨神社の有料観覧席に比べるとずいぶん親切価格です。二ノ鳥居から奥の境内の席(境内二ノ鳥居内参列席)は5千円となっています。行列(路頭の儀)の後に行われる神事(社頭の儀)もご覧になりたい方はこちらの席を購入することになります。

受付の40分ほど前に現地に到着しましたが西側エリアの北側の受付には15名ほど並んでました。私はとりあえず南側の受付に並ぶことにしました。きっと一番いい写真が撮れるのが北の方の席なのでそれに近い受付に皆さん並んでいるのでしょう。どちらの受付も同じ西側のエリアに入るのであとの席取りは早いもの勝ちです。
私の後ろに並んだ人は、御所で見学を終えてからこちらにきたそうなので、頑張れば両方楽しめるようです。行列のスタート地点のやや西側の所で一通り写真撮ってから来たそうです。

実際の受付開始は北側が少し早く始まったので、北側の人の方がやや有利に展開しました。この辺りは当日の運営の状況次第です。私はそこまでこだわりがなかったので苦情は言いませんでしたが、後ろに並んでたカメラもってるおっちゃんは、「不公平やろ早くこっちも受付しろ~」と叫んでました。

席取りに並んでる最中には、やすらい祭の傘や鬼の行列も神社に来ました。

席を確保してから行列が来る15時半頃までかなり時間があるので、うろうろできます。その間の席の確保のために何か自分の席を主張できるものが必要です。私は養生テープを少しちぎって丸めて持っていき、もらったパンフレットを貼り付け、その上にお茶のペットボトルを置いて席を確保しました。レジャーシートを巻き付けてる人などいろいろいらっしゃいます。風があるので、そこも含めて準備が必要です。

12時過ぎに席取りは終わるので行列の来る3時半の30分前の3時ごろに戻ってくれば十分です。その間に、お昼ご飯と上賀茂神社参詣とどこか近所の観光などが可能です。私は大阪に住んでるので、他の所まで観光に行く気はありませんでしたが、遠くから来られた方は時間が貴重だと思いますので無理のない計画を立てて楽しんでください。

お昼ご飯

近所に「りぃぼん」というちょっとよさげなご飯屋さんがあったので、そこでと思っていたら、まさかの水曜定休日でお休み。


その南の「葵寿司」もちょっとお高めに感じてスルー、その南側の「上賀茂きりん」もビュッフェ3千円で時間交代制で並んでたのでスルー
道を渡ったところのこじんまりしたお好み焼き屋さん「しんぶ」にしました。狭い店なので20分くらいは並んだ気がしますが、最近モダン焼食べてないなーっと思ってたのでちょうどよかったです。
並んでるのちょっとだるかったので、途中にあった「葵寿司」さんでもよかった気がします。京都っぽい店内で値段もそんなに高くないですし・・・。

モダン焼をいただきました。おいしかったです。

お土産購入

上賀茂神社周辺はやきもちが有名らしいので、やきもちのお店に行って、お土産とその場でいただく分を購入。

まだ13時半、ちらほら席で待ってる人がいる。

上賀茂神社参詣

14時半くらいまでは上賀茂神社を参詣できます。その後は準備のため閉鎖です。

神馬舎にいた第十代神馬、神山号

白馬なのが神馬っぽい、人参あげれるようです。(今日はやってないかもしれませんが)

境内には砂利の山が二つ、どういう意味があるのでしょうか?って思って調べたら深い意味があった
神代の松葉にちなむ夏の立砂

右側に並んで参詣、葵の葉も飾ってある

本殿祭の儀の一部でしょうか、何かやってます。

カフェタイム

参道隣の神山湧水珈琲 「煎」でカフェを買っていただく

行列入場

3時ごろ参道の砂利が熊手で整えられます

3時半ごろ、待ちに待った行列入場開始
乗尻(行列を騎馬で先導、鞭を持っている)を露払いに行列が続く

検非違使(警官的な警護の役割、弓を持っている)

内蔵寮の官の列
偉い人

虎の毛皮

裾引きずってる偉い人

花笠(風流傘)

古の楽団

女人列
神事としては、天皇からの勅使が一番重要な役割であり、現在でも宮内庁の使いの方が境内から中については本当に来られているそうですが、観光としての見栄えとしては女人列が一番華やかで見ごたえがあります。毎年、今年の斎王代がどこそこのなにがしさんになったとニュースになるくらいですし。

斎王代

周りの裾もってる女の子も大変そうです

動画

女官

勅使

その後の神事

鳥居の外で待ってる人、弓持ってるので検非違使でしょうか?

その後の神事(社頭の儀)については走馬の儀以外は境内で執り行われるので、境内二ノ鳥居内参列席:5千円を購入しないと見学できません。ちなみに今年は皇族の彬子さまがいらっしゃってました。執筆された「赤と青のガウン: オックスフォード留学記」が面白かったので、お目にかかりたかったです。

走馬の儀
18時前頃から始まりました、余裕のある方は見られてもいいかと思います。目の前を馬が走り抜けるので迫力があります。

動画

葵祭の起源

約1500年前に行われた、五穀豊穣を祈る祭事が起源だそうです。さすが京都!
『賀茂旧記』によると葵祭の起源は、神託により葵を飾り、馬を走らせ、神迎えの祭りを行ったことに始まるそうです。約1500年前、天候不順で五穀が実らなかったため、勅命で占わせたところ賀茂大神の祟りであるとわかり、祭礼を行い、かけくらべをしたそうです。すると風雨がおさまり、五穀も豊かに実った。この行事が葵祭のルーツとされているようです。819年には、律令制度で最も重要な恒例祭祀に準じて行う国家的な行事となった。

平安中期からすでに「祭り」と言えば葵祭をさすほどで、「枕草子」や「源氏物語」といった文学作品にも登場。
もともとは「賀茂祭」と呼ばれていたが、江戸時代に、御簾や牛車などに二葉葵を飾ることから葵祭と呼ばれるようになったようです。平安時代以降、応仁の乱後の約200年、明治4~16年、昭和18~27年と、3度の中断や行列の中止があったそうですが、復活を遂げ、現代まで王朝風俗の伝統を受け継いでいます。

感想

去年の下鴨神社での見学は有料拝観席ではなかったので、ちょっと距離があって残念でしたが、今年の上賀茂神社の拝観席はお値段もお手頃で、ゆっくり座って見れるのがとっても良かったです。何より距離が近いのがいいし、斎王代が歩いて通っていくのも満足度が高いです。情報が少ないからか、意外にすいてるのでゆったりと楽しめます。見える範囲の中にあまり近代的なものがないのも平安時代を感じさせてくれます。そういう意味では、木で組んだベンチの椅子もパイプ椅子より情緒がありますね。機会があればぜひお出かけください。

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