【目指せ富士山】神秘的だけど悲しい景色、大台ケ原トレッキング

散歩

外国からの観光客が少ないうちに、今まで登ったことがなかった富士山に登ってみたいと考えています。
結構大変らしいので、7月下旬の富士登山を想定し、足慣らしをして少し慣れておきたいと思います。
今回、日本百名山の一つ「大台ケ原」歩いてきました。
大台ケ原は日本屈指の秘境ともいわれており、「日本百景」や「日本の秘境100選」「ユネスコエコパーク」にも選出されているそうです。
多雨地帯としても知られていますが、晴れの日を狙っていったので素晴らしい天気でした。

ルート概要

東大台登山口 → 日出ヶ岳 → 正木峠 → 正木ヶ原 → 尾鷲辻 → 牛石ケ原 → 大蛇嵓 → シオカラ谷 → 登山口
約3.5~4時間

行程

現地までの移動

大台ケ原は秘境らしく、奈良県と三重県の県境のかなりへんぴなところにあります。
大坂難波から電車とバスで4時間ほどかかります。
今回は、近鉄電車に「大台ヶ原 探勝日帰りきっぷ」なるものが売っていたのでそれを利用しました。
正規運賃では6,680円かかるところが、5,750円となり930円(約14%引き)お得になります。
普通に駅の窓口で売ってるので利用しない手はありません。
バスは、近鉄電車の大和八木駅を8時15分に出発し現地に11時15分着でした。
途中には、吉野川の渓谷やダム湖、修験道で有名な大峰山を望めます。
伯母ヶ峰山の一本だたら(イッポンダタラ)=猪笹王(いのささおう)の物語などもアナウンスで解説してくれます。

11時30分:トレッキングスタート

ビジターセンターにて一応100円の地図を購入し解説を聞いてから、東大台登山口を出発しました。
日出ヶ岳の登り口付近までは気持ちの良い平坦な道です。

12時前:海が見える展望台

少し歩くと、熊野灘や志摩半島が一望できる海が見える展望台に到着します。
運が良ければ富士山も見えるそうですが、残念ながらそちらのほうには雲がかかってました。

12時すぎ:日出ヶ岳(1695m)着

整備された立派な木製階段などを少し降りて登ると、日出ヶ岳の展望台に到着します
ここからの景色も気持ちいいです。

正木峠・正木ヶ原

正木峠付近も整備された立派な木道があり、少し登ったり降りしますが歩きやすいです。
周辺は低い笹が茂るのみで、立ち枯れた銀色になった木がまばらにあるのみで、とても神秘的な景色です。
今は晴天で明るくてさわやかな景色ですが、少し暗くなったり霧が立ち込めたりするとちょっと怖いような、この世と思えないような景色に映るかもしれません。このような神秘的な景観になったのにはちょっと複雑な経過がありますが、それは最後に解説します。

立派な展望デッキ

1時:尾鷲辻

15分程進むと尾鷲辻に到着しました。
ここの分岐から中道を通って帰れれるので、この先の大蛇嵓まで行ってからここへ引き返してきて、登山口に戻るのが楽だそうです。
ビジターセンターの方も、バスで帰る人は予想外に時間がかかってしまうと困るので、平坦な中道ルートで帰ることをお勧めしていました。
どうしようかと思ったのですが、大蛇嵓まで行って、十分時間があればシオカラ谷経由、登山口に戻るぐるっと一周コースにしようと決めました。
とりあえず、ここには東屋があるのでここでお弁当をいただくことにしました。
ここから尾鷲の抜ける道もあるそうですが、ほとんど人が通らないので、もし用をたすならそっちの方でするのがいいとガイドさんが言ってました。

1時15分:神武天皇像前通過

こんなところに立派な神武天皇像があります。この山を開いた古川嵩(ふるかわ・かさむ)が1928年に建立したそうです。
詳しくは、
tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」大台ヶ原に神武天皇像を建立した古川嵩(産経新聞「なら再発見」第111回)
をご覧ください。

牛石ケ原

平坦な気持ち良い道を進み牛石ケ原へ、牛石というやつなどがあるそうですが撮影し損ねました。

1時半:大蛇嵓

分岐を左に進み、ちょっとおっかない岩場などを進むと大蛇嵓に到着します。
柵はしてくれてますが、ズルっといくと怖いので皆さんおっかなびっくり進んでいます。
足がすくむ大展望です。
バスの時間まで2時間以上あるので、シオカラ谷方面を回ってぐるっと一周コースで帰ることにしました。

2時15分:シオカラ谷

大蛇嵓への分岐まで戻ってシオカラ谷方面に進み、45分程ガレ場のある下りなどをゆっくり下っていくと、シオカラ谷です。
吊り橋もあり、とてもきれいな清流が流れています。
ここで顔を洗ってさっぱりすればよかったのですが、忘れてしましました。
吊り橋の渡口へ進む道と川に出る分岐がわかりにくくてちょっと元に戻りすぎてしましました。

3時:登山口に戻る

シオカラ谷まで下った分160mの登り返しです。それほどの高低差でもないでし、時間も十分あるのでので無理せず登りました。
こっちのコースはガレ場の下りや急登があるので、体力に余裕のある方がいいと思います。
鹿にも会いませんでしたが、熊も生息しているそうです。今度熊鈴くらいは買うことにします。
富士山への足慣らしとしては、獲得標高が少ないのでちょっともの足りないですが、気持ちの良いトレッキングコースです。
ちなみに大蛇嵓から西の方はうっそうとした森林地帯で、正木ヶ原周辺の笹の平原とは全く違う光景です。
小腹がすいたので、物産店の飲食コーナーでで650円の山菜うどんをいただきました。
おいしいうどんでしたが、特に大台ケ原ならではの素材とかはなさそうでした。
物産店でお土産としてわさびの茎の佃煮なるものを買って帰りました。
(帰りのバスの休憩で道の駅杉の湯川上に寄るのでそこで買ってもいいかと思っていましたが、17時閉店なのでしまってました。お土産買うならここで買っておいた方がよさそうです。)

大台ケ原の不思議な景観について

正木峠や正木ヶ原にあるような不思議で神秘的な光景は、本来あるべき森の姿ではないそうです。
大まかにいうと、

  1. 大型台風で樹木が倒れた
  2. 倒れた木を搬出した
  3. 日が差し込み、林床が乾燥し苔が生えなくなり、ミヤコザサが増えた
  4. それを食べる鹿が増え、笹だけでなく若い木の苗や木の皮も食べ、木が育たなくなった

という流れだそうです。
そう聞くと不思議な美しさがある神秘的な光景も、もの悲しくなってきますね。
環境省や地元の尽力で森の再生事業が行われているそうです。

おしまい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。


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