【目指せ富士山】登ってみて初めてわかった、普通の人が注意するポイント:登山編

日記

準備編の続きです。
実際に富士登山ツアーに挑戦した記録を書きます。
しっかり準備していったつもりでしたが、最後の下りは小さな油断もあって結構しんどかったです。
当日までの準備も、当日油断しないこともどちらも重要です。
登山は登るのが目的ではなく、無事に下山するところまでが目的ですから。

行程

1日目

夜行バスに乗り込み

私は大阪に住んでいるので今回は新大阪から夜行バスに乗り込みました。後で知ったことですが、三重や岡山や和歌山の人はこのバスに乗るためにもっと前から移動してきているそうです。私は幸い新大阪に近いのでその辺は楽でした。
指定場所に行くと、案内人が簡易な机のところに立っていて声をかけてくれました。(恰好が明らかに登山客ですしね)名前を告げると乗り込むバスを教えてくれ、ツアー関連のチケットなどを渡されました。
バス内で必要なものをサコッシュにまとめておいたので、それを取り出し荷物をバスの荷台に預けて乗り込みました。夜行バス内で必要なものは事前にまとめておきましょう。私は飲み物や貴重品の他に空気式のネックピロー・アイマスク・耳栓・モバイルバッテリー・アルコールスプレーなどを持ち込みました。

夜行バス内

ケチってスタンダードタイプのバスにしたのですが、幸いバスの運行の関係からかリラックスシートにアップグレードです。しかも隣もいません。
乗り込んだバスは前方の席が三列独立シート、後方がリラックスシートのバスでした。
平日のすいてる日程ならではの賭けに勝ちました。
とはいえこの環境でもよく眠れるわけではないですけどね。でもなるべく気にせずに休みましょう。気にすると余計に休めません。
家に弱い睡眠導入剤があったので、気休めに飲んで休みました。ぐっすり眠ってませんが、ちょっとは眠りやすかった気もします。

四時半くらいになると外も白み始めました。

2日目

富嶽温泉花の湯で食事と着替えなど準備

5時45分ごろ花の湯というスーパー銭湯的な施設に到着です。ここで朝食と登山の準備や着替えをして登山口に向かいます。
吉田ルートで登る人は、このバスで登山口に向かうらしく不要な荷物は置いたままでもいいそうですが、私は富士宮ルートなので荷物を引き取り降車です。

登山用品をレンタルしている人はここで渡されるようです。オプション500円で入浴も追加できるようですが、私は風呂までは入りませんでした。かなり遠くからきている人で前日のお風呂に入れないような人はお風呂に入ってさっぱりするのでしょう。
この施設にはコインロッカーがあるので、登山に使わない帰りの着替えなどはここに置いていきましょう。結構大きめのロッカーが300円、さらに大きめのロッカーが400円でした。
食事はビュッフェ形式で、それほど豪華ということはありませんが、朝食としては十分です。コロナ対策もしっかりされています。

お昼ご飯のお弁当もこの施設で渡されます。写真撮るの忘れましたが、プラスチック容器に入った下に日の丸弁当、上の段におかずといった二段重ね弁当と500mlのペットボトルのお茶、バナナ1本でした。
まさかここで500ml分の水分が渡されるとは思ってなかったので0.5kg分持って上がる重量が増えました。このあたりの調整には注意しましょう。
あと、この昼ご飯も内容的には十分なのですが、結構大きくて荷物になりますし、食べた後の弁当ガラも小さくならず正直邪魔でした。山頂まで持って上がって、持って降りて、結局捨てるところないので、花の湯のカウンターの人に渡して処分してもらいました。
登山の途中で食べるので、できれば1段式のコンパクトな弁当で、食べ終わったらつぶしてしまえる紙やペラペラのプラスチックの弁当容器のほうがありがたいです。多少量が減ってもいいのではと思います。

富士宮口五合目へ

着替えなど必要な準備を整えたら、いよいよ登山口へ出発です。富士宮口へのバスはマイクロバス的なもので送迎でした。
窓からはちらちらと夏の富士山の山容や眼下の雲海を見ることができます。
だんだん気分も盛り上がってきます。
ここでの注意点は、登山口に向かうバスは1時間ほどかかるのですが、その間に寝たりしないことだそうです。花の湯(標高約180m)から富士宮登山口(約2400m)まで一気に登るのでその間もなるべく体を高地順応させるために起きておかないといけないそうです。

登山開始

普通は登山口について準備が整ったら早速登り始めるところですが、富士山の場合、ここで高地順応のための休憩をとります。
登山口の写真を撮ったり、五合目の施設を見学したり(富士宮口には大したものはありませんが)しながら気分を盛り上げていきます。
ここで登山ガイドさんと合流しました。ここから終始いただいた注意点は「しっかり意識して深呼吸する」ということです。
これは登っている時も当然ですが、山小屋についてからも意識して深く呼吸することで、高山病の確率を下げるために最も大切なことです。
いわれる通りしっかり意識して呼吸したおかげで、私は全く高山病にはならず気分爽快で富士登山を楽しめました。

五合目⇒六合目⇒新七合目⇒元祖七合目⇒八合目⇒九合目

ガイドさんにペースを作ってもらい、休憩もしっかりとりながらじっくりと登っていきました。健脚の人には物足りないペースかもしれませんが、ゆっくり登っていくことで高山病の確率も減ります。早く登ることが目的ではないので楽しみながらゆっくり登っていきました。
各合目には山小屋とトイレがあり水分を補給することができます。体力に自信がない方はなるべく荷物を軽くするために水分を多く持たず、必要な時に都度500mlのペットボトルを買うのがいいと思います。正直高いと思いますが、仕方ありません。私は1.5Lの予定が2.0L持って上がってしまいましたが、帰りに500mlを1本買いました。
はじめに2本(1L)もって上げれば多くて4本も買えばいいでしょうから最高でも2000円の話です。それより楽に登れることのほうが大事な気がします。
ちなみに私調べでは500mlの飲料が
 五合目  :300円
 六合目  :300円
 新七合目 :300円
 元祖七合目:500円
 八合目  :?
 九合目  :500円
 九合五勺 :?
 山頂   :500円
でした。

九合五勺胸突山荘着

17時頃やっとのことで仮眠する胸突山荘に到着です。
寝床は申し込みグループごとにカーテンで仕切ってくれていました。
敷布団がひいてあって、その上にモンベルの寝袋が用意されていました。
干してくれてると思いますが、気になる人はシュラフ用インナーシーツを持参しましょう。

胸突山荘で夕食と仮眠

18時ごろから夕食でした、メニューはカレーです。
ごちそうを期待するのは贅沢というものです。あまり胃に負担をかけないようにしっかり噛んで食べましょう。
その後、ガイドさんから明日のスケジュールなどのガイダンスがあって、2時半ごろに起きて3時ごろに出発とのことです。

8時に消灯となるので、寝床に戻って明日の準備や就寝の段取りをし、仮眠タイムです。
細めの敷布団の幅はスペースを確保されていて布で仕切られているので、寝るには十分な広さです。
しかし、周りの人の音は筒抜けなのでよく眠れるような環境ではありません。
私もそうですが、そんなに山小屋とかに泊まったことがない人が多いので、就寝のコアタイムでも結構ガサガサ音を立てる人がいるのでよくは寝付けません。
当然いびきをかく人もいます。いびきをかいている人は良く寝ていそうでうらやましい限りです。あまり気にしないようにして体を休めましょう。

三日目

ご来光登山開始

2時過ぎに起きて準備をし、3時ごろ山頂に向けて出発しました。
空気も薄いし、渋滞しているのでゆっくりペースで一歩一歩上がっていきます。

山頂到着

1時間弱で山頂の鳥居に到着しました。
結構長かったですが、やっぱりうれしいです。

日本最高地点の剣が峰へ

山頂で少し休憩して、近くに見える日本最高峰の「剣が峰」に登り、ご来光をみます。
30分かからない行程ですが、最後の坂が急でした。
まー最後の登りということなので足取りは軽かったです。

剣が峰でご来光を見る

剣が峰ではみんな順番に記念撮影タイムです。私もガイドさんに取ってもらいました。
ここが日本で最も高い場所かと思うとなんだか感動です。
昔は富士山レーダーがあった富士山測候所もここにあります。今は雷関連の研究に使われているそうです。
ガイドさんが時間調整してくれたので、あまり待ち時間もなくご来光タイムです。
はるか彼方に続く雲海から登るオレンジ色の太陽はとても神々しく感じました。
一生に一度は見たいと思っていたものが、天候に恵まれたおかげでしっかりと拝めてありがたかったです。
ご来光タイムの後は周辺の様子や二等三角点などを写真に撮っておきました。

ゆっくり山頂観光

富士宮口山頂に戻ったら山頂周辺の観光です。

富士浅間大社奥宮

こちらでは、ここでしか買えないお守りやお札があります。御朱印もこちらでいただけます。
お土産にお守りを購入し、健康と世界平和をベタに祈願しておきました。

富士山頂郵便局

6時に営業開始ですが、当然日本で一番高い所にある郵便局です。
登頂証明書や記念切手などがあります。
ポストカードも売っていてここで書いて出せば、特別な風景印を押したものが届きます。
確か100円だったと思います。値段はわかりませんが外国にも送れます。海外の方が記念に送ってました。

富士山の火口

でかいです。お鉢めぐりはこの周囲を1時間半ほどで一周します。

剣が峰

朝日に照らされ赤く染まった剣が峰のモルゲンロート

頂上の山小屋

気を引き締めて下山開始

この日は天候に恵まれたので、風もなく日が昇ってくると山頂でも暖かかったです。
天候悪いと寒いだけの場所だそうです。
下りの準備に砂除けのスパッツを装備して下山開始です。
靴ひもはつま先が遊ばないようにしっかり締めましょう。(私はこの時ちょっと油断して後でつらい目にあいました)

結構ぎりぎりで下山

下りは途中から六合目まで自由に下ることになったのですが、靴ひもをつま先周辺をしっかり締めなかったのと、足首にも締め上げなかったのが影響したのか、途中でつま先周辺が遊んでしまい、右の親指にまめができてそれがつぶれたようで結構いたくなりました。
それをかばって歩いていると太ももの筋肉に活動限界が来て、新七合目からの下りは苦行でした。
登りはゆっくりなペースだなーと余裕をかましていて、油断がでてしまったと反省しています。登山は降りるまでが登山だとわかっているのですが・・・つい
もう一つ太ももの筋肉に活動限界が来た理由で思い当たるのは、練習登山で滋賀県の伊吹山を登った時、登りでちょっと疲れたので、下りはバスでおりてしましました。
登りだけでなく、下りの筋肉もしっかりトレーニングしておかないといけないのでご注意ください。
6時半に下り初めて11時前までかかったので、結局下山に4時間半弱かかりました。
ここでガイドさんとはお別れです。疲れていたのとバスの準備でバタバタしていてちゃんとご挨拶できなかったのが残念でした。
パーティー全体をしっかりコントロールしてくれて、1名の方だけは体調不良で登れませんでしたが、他の方がみんな無事登れたのはガイドさんの力量があったからだと思います。
ありがとうございました。

花の湯でお風呂と昼食

12時ごろバスで花の湯まで戻ったら、お風呂と昼食タイムです。
露天風呂含めいろいろな温泉があってさっぱりできます。
バスタオルとタオルもついてましたし、お風呂には髭剃りと歯磨きも用意してくれていました。
お昼ご飯もビュッフェ形式で好きなだけいただけます。珍しいものとしては富士宮焼きそばもありました。

富士山本宮浅間大社に立ち寄る

13時45分出発で、関西方面の帰路につきます。関東の人はもっとゆっくりスタートのようでした。
浅間大社で30分停車し、登頂のお礼参りをしたり御朱印をいただいたりできます。
時間が短くバタバタしますが、周辺のお店でソフトクリームをいただいたり富士山ジェラートを食べたりすることもできます。

抹茶とバニラのミックス:350円

新大阪着

2回の休憩をはさんで、京都駅に寄ってから新大阪駅に20時過ぎに到着しました。
ここから電車で和歌山まで帰る人とかもいるようです。ご苦労様です。
長いようであっという間の富士登山ツアーでしたが、とりあえず無事に登頂できて、無事に帰ってくることができてよかったです。
まだ登ったことがない方は、ぜひ一度挑戦してみてください。
その際はしっかりとした準備を忘れないようにしてください。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考)今回行ったサンシャインツアー

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